草木図譜 ニガカシュウ


ニガカシュウの品種(forma)のカシュウイモ(Dioscorea bulbifera f. domestica)。写真の葉は長さ約12cmで、葉の付け根にあるのはむかご。基準種のニガカシュウのむかごは苦みが非常に強いようだが(有毒と書かれた図鑑もある)、このカシュウイモのむかごにはわずかな苦みしかなく食用に向く。条件によっては非常に大きなむかごを付けるので、ジャガイモのように利用できる。ヤマイモと同じ属の植物で、地下に球形のいもを作る。東南アジアなどでは、普段はむかごを利用し、いもは飢饉の時の非常食としてのみ利用したそうだ。なおカシュウというのはやや形態が似るタデ科のツルドクダミのこと。カシュウイモは、最近では「宇宙いも」や「エアーポテト」などの商品名で販売されている(高い位置に付くむかごをいもに見立てたネーミング)。2006年収穫した一番大きなむかごは長さ5cmほど
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ニガカシュウ(苦何首烏) 品種/カシュウイモ(何首烏)
学 名 Dioscorea bulbifera L.
分 類 ヤマノイモ科ヤマノイモ属
原 産 インド、東南アジア、東アジア(日本には関東地方以西に分布)
タイプ 多年草(蔓性)
栽 培 カシュウイモが栽培される。水はけのよい土に植え、日当たりのよい場所で栽培する。大きな鉢で行灯仕立てにするか、地植えにして支柱にからませて栽培する。むかごの収穫は10〜11月。ニガカシュウの自生地から考えて、関東地方以西なら屋外で越冬すると思われるが未確認。寒冷地では、晩秋にいもを掘り上げて保存した方が無難かもしれない。いもの植え付けは4〜5月。むかごを植え付ければ簡単に殖やすことができる
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