草木図譜 帯化とは何か


Salix sachalinensis ‘Sekka’
 帯化(たいか)。綴化(てっか)や石化(せっか)とも呼ばれます。
 これは、本来「点」のように小さな生長点が「線」状に変化したもの。その結果、生長の軌跡である茎は、棒状ではなく幅広の帯状になります
 帯化現象の原因は一概には言えず、昆虫や細菌によって生長点が傷付けられたことによって生じるもの、遺伝子が変異を起こした結果生じるものなどさまざまです。従って一時的な帯化現象の場合もあれば、永続的な帯化品になる場合もあります。
 キク科植物には発生しやすく、たとえばガーベラの鉢植えを観察すると、かなり高い確率で花茎が帯化した変異品を見付けることができますし、タンポポの帯化品は一時テレビなどで取り上げられたようです。また、よく話題になる「1本に100輪以上の花を付けたユリ」も帯化品です。
 先に挙げたセッカケイトウや写真の‘セッカヤナギ’、サボテンや多肉植物の帯化品は固定したもので、いけばな花材として用いられ、あるいは愛好家に栽培されています。
 

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